このたび、東京科学大学湯島キャンパスにて「第20回ナノ・バイオメディカル学会」を開催できますことを、大変光栄に存じます。
本学会は、医学・工学・薬学・歯学・理学・農学など多岐にわたる学問分野の研究者が、アカデミア・企業・若手・ベテランといった垣根を越えて一堂に会し、活発な議論を交わす場となることを目指しております。口頭発表では十分な質疑応答の時間を設け、さらにポスター発表や懇親会を通じて、分野横断的な情報交換と交流の促進を図ります。特に、学生の参加費を無料としておりますので、学生の皆様からの積極的な演題応募を期待しております。
近年、ナノバイオ領域では実用化に向けた研究開発が急速に進展しており、同時にその周辺技術の重要性も高まっています。こうした背景を踏まえ、本学会では「実用化」と「周辺技術」をキーワードに、以下の2つのシンポジウムを企画いたしました。
第一のシンポジウムでは、mRNAワクチンの成功を契機として加速する免疫治療研究に焦点を当て、ワクチンや免疫療法の実用化に近い最前線の研究を進める研究者をお招きし、最新の知見を共有いただきます。
第二のシンポジウムでは、今後ますます重要性を増すと考えられる周辺技術に着目し、ロボットによる実験自動化、情報科学の導入による研究加速、オルガノイドを用いた動物実験の代替など、革新的な技術の展望について議論を深めます。
本学会が、ナノバイオ分野の未来を切り拓く契機となることを願い、運営一同、誠心誠意準備を進めてまいります。多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。皆様のご協力のもと、有意義な大会となりますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
2025年7月吉日
第20回ナノ・バイオメディカル学会 大会長
東京科学大学総合研究院難治疾患研究所・教授
内田 智士
第20回ナノ・バイオメディカル学会趣意書(pdf:596KB)